2011年PBPは国別参加者枠が導入されることになりました。そのため、前回2007年は自分でACPに参加申込みしましたが、2011年PBPに参加を希望される方はAudax Japanでの仮エントリーが必要になります。仮エントリーされた方には、2010年のBRM認定距離に応じて本エントリーへの優先権が設定されます。PBPに参加を希望される方は2010年から準備しなければなりません。 【ACP】2011PBPに国別参加者数枠導入前回2007年は5300名を超える参加者数となり、コントロールが非常に混雑しました。PBP参加者(エント
リー)は1999年3689人、2003年4185人、2007年5312人で毎回増加してきました。とくに前回2007年の増加は著しく、この調子で増
え続けると運営、安全面でも支障を来しかねないとの理由により、ACPから2011年PBPでは参加者の人数制限を実施すると連絡してきました。人数制限
が課されるのは、2007年PBP参加者数が多かった13カ国で日本も含まれます。 ACPによれば、2007PBP参加者数と完走者数、さらに2007年と2010年のBRM認定距離の増加率によって、国別の参加者数枠を決めるそうです。詳細はACP Informatipn をご覧ください。ただし、具体的な国別参加者枠設定方法を含め、2011PBPの総参加者数や日本の参加者数枠がどの程度になるかはわかっていません。ま た、ACPが発表したものでも変更がある場合もあるかもしれません。日本の参加者数枠が確定するのは恐らく2011年1月頃になるでしょう。 【AJ】2010年認定距離に応じてエントリー優先権を設定現在、はっきりしているのは2点です。
2010
年の認定距離が多いほど参加者枠は増えることになります。実際には、2007年のPBP実績やBRM認定距離に基づいて2010年認定距離が考慮され国別
参加者数が計算されるので、認定距離が増えた分がそのまま参加者枠増加とはならないでしょうが、拡大につながることは確かです。 ちなみに、前回、2007PBPの日本人エントリーは112名でした。それより増えることはあっても減ることはないでしょう。しかし、どの程度増えるかはわからないのです。 Audax Japanでは対応を検討した結果、2011PBP日本のエントリーは以下のように実施することに決定しました。 1. 2010年1月〜10月に開催されるBRMの認定距離に応じてエントリーできる優先権を設定する。先 にも説明したように、2010年の国別認定距離合計が多いほど日本の参加者数枠は増えます。ACPが参加者枠設定に使用する国別認定距離とは、日本国内で開催されるBRM200〜 1000kmまですべてが対象となります(RM認定北海道1200kmやフレッシュは含まれません)。従って、日本の参加者数枠拡大につながるよう距離を多く走った人 が優先的にエントリーできるようにします。 ■ ただし、認定距離合計の上限値は3200kmとする。 し かし、いくら参加者数枠拡大につながるとはいえ、無制限に実施するわけにはいきません。なぜなら、日本の場合には、年々BRM参加者数が大幅に増えている からです。国別認定距離では断トツに多いアメリカが2009年で140万kmを超えていますが、日本はアメリカに迫る勢いで110万km以上となり、 ACPが驚くくらい増加しているのです。一方で、日本の場合にはBRMを主催しているのは全国12クラブしかなく、主催者・BRM回数ではアメリカと比 較にならないほど少ないのです。つまり、1回のBRM参加者数が多いわけです。2010年は定員を設けるBRMが増えています。これは、日本の交通環境を 考慮して、2011PBP参加者枠導入を知る以前から決めていたものですが、参加者枠導入によって当初予定より定員を増やして対応しています。とはいえ、受け入れ側にも限界はあ ります。従って、不要な認定距離競走を防止するためにも3200kmの上限値を設定しました。また、上限値設定は、ムリな走行によりいろんな面で支障を来 さないこと、あるいは特定の人たちしかエントリーできないといった状況に陥らないようにする目的もあります。 尚、上限値の3200kmを変更することはありません。 ■ 上限値はなぜ3200kmなのか。2011PBP
の参加者総数も日本の参加者枠もわからない中で上限値を設定するのは非常に難しいことです。過去の認定距離の実績を元にいくつかのシナリオを想定しまし
た(詳細は参考資料参照)。達成するのに不可能な距離ではない、一方で上限値達成者のみで参加者枠がいっぱいにならない、という条件を満たし、尚かつ達成
に必要な回数や地域ごとの状況などを考慮して3200kmに決定しました。 参考資料: 認定距離の上限値評価(pdfファイル) *これはAJ理事会内で上限値を検討するための資料として作成したものです。
■ 認定距離の対象になるものは何か。 優先権に使用されるのは2010年1月〜10月に実施される下記ブルベで取得した認定距離を合計したものです。
PBP 完走のためにも1000kmや1200kmを走るのは重要であり、参加を希望される方は多いでしょう。しかし、600kmまでと違って開催回数が限られる 上に定員もあります。一方で、1000km以上をそのままカウントすれば合計距離への影響が大きく、さらに上限値を上げなくてはならなくなります。 1000km以上は主催者の負担が増えることもあり、距離獲得競争を避けるためにも600km換算としました。 対象となるBRMの認定距離を合計する際には、いずれかの距離カテゴリーが欠けていても構いません。極端な例ですが、200を16回走って3200kmでもいいのです(PBP完走を目指すなら決して推奨はしません)。 ■ 誰がエントリーできるのか。 2010年12月頃に、AJが2011PBPの仮エントリーの受付をします。PBPに参加を希望される方は自分の認定記録と合計距離を添えて申込みします。AJ会員だけでなく一般の方も申込みでき、仮エントリーに関して両者の差はありません。また、仮エントリーは距離に関係なくできます。仮エントリーの受付に関しては2010年10月頃にお知らせします。 ■ 優先権はどのように決まるのか? 仮
エントリーされた方の認定距離を集計して、距離の多い人から本エントリーへの優先権を与えます。3200km以上は何千km走ってもすべて同じになります。
3200kmに満たない方は、距離の多い人から優先権を与えます。同じ距離の方が複数いる場合には、距離毎に抽選をして優先順位を決めます。もし、
3200km以上走った方が参加者枠以上いる場合にも抽選で優先順位決めます。抽選は2011年1月頃、公開で実施します。 ■ 3200km走れば確実にPBPに参加できるのか、3200km走らなければダメなのか? 参加者枠がいっぱいにならないという予想で上限値3200kmを設定していますが、あくまでも予想です。予想以上の人が上限値に達して参加者枠が埋まってしまえば、3200km走った人の中で抽選しますので、必ず上限値に達した人はPBPに参加できるとは限りません。 逆に、3200km走った人で参加者枠が埋まらない限り、それ以下の距離の人たちも参加できるということです。それでは、どの程度の距離を走れば可能なのかが気になると思いますが、それはわかりません。 ■ BRM開催の少ない地方は不利ではないか? 全 国12クラブがBRMを開催していますが、地域によってはBRMがないところもありますし、開催回数も多いところ少ないところいろいろあります。しかし、 参加者はそれぞれの事情のもとでブルベに参加しています。たとえば、現在平日開催のBRMはなく、平日しか休めない人は不利と感じるでしょう。そうした中 で、居住地域のみを調整対象とするのは不合理であり、また、現実問題として地域差の調整方法を適切に決める手段はありませんので調整はしません。 逆に、開催の多い地域では、定員に達して受付を閉め切っているBRMもありますが、他の地域では参加できます。BRMの少ない地域の人が遠くまで走りに行くのと同じように、どこでいつ走れるかはご自身でお考えください。 ■ 女性も同じ条件なのか? PBP
では男性、女性共に同じスタート、条件で走ることになります。区別があるとしたら、コントロールでのトイレ、シャワールームくらいでしょうか。それも、時
にはシャッフル状態、かなり怪しくなります。PBPに参加を希望されるのであれば、同じ条件で走っていただくことになります。■ 仮エントリーの結果はいつわかるのか?
結果は、参加者枠が確定後、AJから本人にご連絡します。 残念ながら漏れた方は、本人の辞退がない限り自動的にウェイティン グ・リストに登録します。本人にはキャンセル待ち何番目であるかをお知らせします。キャンセルが出た場合にはリストの優先順位の高い人から順番にPBPに参加できるようになります。 ■ PBP参加資格 PBP
の参加資格はその年に200、300、400、600の認定を取得することで、2007PBPまでと同じです。2010年にたくさん走って優先権を獲得し
たとしても、2011年に200、300、400、600の認定をとらないと参加資格はありませんので、仮エントリーはキャンセルとなって優先権もなくな
ります。 ■ PBPへの本エントリー
ACPによるPBPへのエントリーは、2010年の認定カテゴリーに応じて、2011年4月15日(暫定)から順次予約という形でオンライン登録します。詳細についてはACP Informationを
ご覧になってください。ACPでは前年に400kmの認定を取得した人はいちばん早くエントリー予約できるようにしています。しかし、日本の場合には、
400km認定取得者は381人(2009年の実数)もいることや優先権を設定することから、ACPへのエントリーはAJが取りまとめてACPに提出する予定です。 認定距離に応じた優先権とは別に下記特別枠を設けます。
主催者枠使用の条件
BRM
はその参加者たちが自主的に開催しています。これら主催者がいなければ、PBPへの参加はもちろんのことBRMを走ることすらできません。その主催者たち
がPBPに参加できないのであれば、今後BRM開催を継続することはむずかしくなるでしょう。実際には、設定した主催者枠よりもっと多くの人たちがBRM
開催のための負担とリスクを背負っていますが、最小限の設定になっています。将来他国のように多くの主催者によってBRMが開催されるようになれば
主催者枠を敢えて設ける必要もなくなることでしょう。
ブルベへの貢献者などPBPに参加すべきと判断した人を推薦します。日本の参加者枠がどの程度になるかわからない中で、推薦枠を設けることには疑問を持つ方たちもいるかもしれません。PBPはランドネと呼ばれるBRMの最高峰に位置付けられるものです。レースや競技ではなくランドネだからこそ、いろいろな人の貢献があって存続していくことが可能になります。そうした人たちに必要があれば、ACPから日本ブルベの管理監督を委任され、将来にわたってランドヌール精神を根付かせBRMを開催する責任を負っているACP Representative(AJ会長)という立場で推薦枠を実施します。 特別枠が適用された場合も、2011年に200〜600の認定を取得しなければ、PBPへの参加はできずキャンセルとなります。文責:Audax Japan 会長 白木 緑 |